メタディスクリプションのSEO効果と最適な書き方について
この記事で分かること
- メタディスクリプションの概要
- メタディスクリプションの重要性
- 最適なメタディスクリプションの書き方
この記事ではメタディスクリプションがなぜSEOにおいて重要なのかと、効果的なメタディスクリプションを書く方法について解説します。
まずはメタディスクリプションとは何かについて説明します。
メタディスクリプションとは?
メタディスクリプション(metadescription)は、HTMLコードを使用してWebページの内容を簡単に説明したものです。
通常、検索結果ページ(SERP)ではタイトルタグのすぐ下に短いテキストスニペットとして表示されます。
下記はHTMLコードでのメタディスクリプションの見本例です。
<meta name="description" content="ここにメタディスクリプションを記載します。">
検索結果では以下のように表示されます。
メタディスクリプションが重要な理由
サイトが検索結果でより目立つようにするためには、適切に最適化されたメタディスクリプションがすべてのページに必要です。
これには2つの主な理由があります。
- 検索したユーザーがページの内容を理解するのに役立つ
- クリックスルー率(CTR)を高めることができる
ユーザーにページの内容を伝える
メタディスクリプションの主な目的は、Webページの内容を短く説明し、ユーザーに伝えることにあります。
通常、検索ユーザーは関連する回答をできるだけ早く見つけようとします。
メタディスクリプションが適切に記述されていると、検索結果ページ内のWebサイトの内容をすぐに理解し、自分に役立つ可能性があるWebページを選択できるようになります。
メタディスクリプションはSEOに直接的な影響を与えませんが、関連コンテンツをユーザーがより簡単に見つけられ、ページの印象を向上させることができます。
クリックスルー率(CTR)が向上する
メタディスクリプションを適切に記載すると、検索結果ページからより多くのアクセスが集まり、Webサイト全体のクリックスルー率を向上させることができます。
説得力のある有益な説明文は、ユーザーにページをクリックさせる頻度を高める可能性があり、その結果、全体的なアクセス数やコンバージョン率などが増加する傾向にあります。
メタディスクリプションはランキング要因なのか
Googleのランキングアルゴリズムにおいて、メタディスクリプションはランキング要因に含まれていません。
メタディスクリプションの目的は、検索結果ページでのユーザーエクスペリエンスを向上させることにあります。
以前はランキングのシグナルとして、Googleはメタディスクリプションを使用していました。
しかし、2009年にGoogleはキーワードの乱用やスパム行為が発生することを理由に、ランキングアルゴリズムでのメタディスクリプションの使用を中止する変更を行いました。
Googleのジョン・ミューラー(John Mueller)氏もTwitterで下記のように説明しています。
メタディスクリプションは通常、検索で表示されるスニペットに使用されます。役に立つとはいえ、すべてがランキング要素であるとは限りません。
ジョン・ミューラー(John Mueller)氏のTwitterから引用
Googleはメタディスクリプションをどのように表示するのか
Googleは検索結果に表示されるメタディスクリプションを2つのソースから抽出します。
- ページの内容から抜粋
- 設定したメタディスクリプション
Googleが「ページの内容から抜粋」を選択するか、「設定したメタディスクリプション」を選択するか (場合によっては両方)は、いくつかの要因によって決まります。
メタディスクリプションが設定され、適切に記述されている場合でも、Googleはページから独自のメタディスクリプションを生成することがあります。
Ahrefsの調査によると、約63%の確率でメタディスクリプションを書き換えることが分かっています。
Googleは次の3つに該当する場合に、独自のメタディスクリプションを生成することがあります。
- ページにメタディスクリプションが設定されていない場合
- ページに低品質のメタディスクリプションが含まれている場合
- メタディスクリプションの内容が検索クエリと一致しない場合
適切なメタディスクリプションであっても、関連する検索クエリにより一致するように変更されることがあります。
この変更は、特定の検索クエリに対して設定されたメタディスクリプションではなく、ページ上のコンテンツの一部が適切な説明文であるとGoogleが判断した場合に発生します。
メタディスクリプションの適切な長さ
メタディスクリプションに設定する文字の長さは、50~140文字以内に収めるのが主流です。
ですが、実際のところメタディスクリプションの長さに関する公式のルールはありません。
メタディスクリプションの長さに制限はありませんが、検索結果のスニペットは必要に応じて(よくある例としてはデバイスの幅に合わせて)切り詰められます。
メタディスクリプションに文字数制限はありますか?- Google検索セントラル
Googleは常に検索結果の外観をアップデートしているため、最適なメタディスクリプションの長さは時間の経過とともに変化する可能性があります。
Googleによるとメタディスクリプションの長さに関する正確な制限はありませんが、引用文のとおり文字数が長すぎる場合は、デバイスの幅に基づいてテキストを切り捨てて表示します。
デバイスごとの文字数は以下を参考にしてください。
- デスクトップ(PC)検索では約140文字以内
- モバイル検索では約80文字以内
これらは全角換算における文字数の目安になります。
実際の検索結果ページでメタディスクリプションがどのように表示されるかを事前に確認したい場合は、Google SERP Simulator (Snippet Preview)という無料ツールを使用すると良いでしょう。
繰り返しにはなりますが、メタディスクリプションの適切な長さは時期により都度変化することに注意してください。
メタディスクリプションの適切な書き方
適切なメタディスクリプションを書くには、まず対象読者やトピックテーマを理解し、SEOやマーケティング観点も考慮する必要があります。
ここからはメタディスクリプションの書き方におけるポイントをいくつか説明していきます。
短く簡潔にまとめる
メタディスクリプションは、ページのコンテンツ内容を簡潔に要約する必要があります。
メタディスクリプションが長すぎるか、もしくは曖昧すぎる場合、Googleは短く切り詰めたり、使用しなかったりする可能性があります。
このことからページの内容について、ユーザーに非常に簡潔かつ具体的な説明文を作成するようにしてください。
また、文章の長さが80~140文字以下であることを忘れずに確認してください。
独自の説明文を書く
各ページには、ユーザーと検索エンジンにとって価値のあるメタディスクリプションを設定する必要があります。
同一または類似の説明文が含まれるページが多数ある場合、Googleはそれらを完全に無視し代わりに独自のメタディスクリプションを生成します。
サイト上の既存のページで同じメタディスクリプションを使用しているかどうかを確認する際は、Screaming Frog社が提供するSEO Spider Toolを使用すると良いでしょう。このツールでメタディスクリプションの重複や未設定のページなどを抽出できます。無料でも500URLまで分析できます。
すべてのページに一意のメタディスクリプションを設定することが推奨されますが、数千ページあるような大規模なサイト (ECサイトなど) では、不可能ではないにしても非常に大変な作業です。
この問題を解決する代替案としては以下の方法があります。
メタディスクリプションを設定しない
ベストな選択肢ではありませんが、重複が発生するよりかはメタディスクリプションを未設定のままにして、Googleに独自の説明文を生成させるほうが良いでしょう。
ページに優先順位を付ける
すべてのページに独自の説明文を記述することができない場合は、最もトラフィックを獲得しているメインページを優先してメタディスクリプションを設定していきます。
自動化された説明文を使用します
Yoast SEOなどのプラグインを使用して、メタディスクリプションを自動で作成することができます。
必要なのは、変更されたキーワード(または他のパラメータ)を自動作成に使われる変数に設定するだけです。
この方法は、何千もの商品ページに関する説明文を書くことが困難なECサイトでは特に役立ちます。
下記はZOZOTOWNで自動生成されたメタディスクリプションの例になります。
魅力的な文章を書く
検索結果ページ内で他のメタディスクリプションより目立つ、魅力的な文章を作成します。
ユーザーを引き付ける文章を作成することは、メタディスクリプションを作成するプロセスの中で重要かつ最も難しい作業の1つです。
文章をより魅力的にするために実施できる、いくつかの代表的な方法があります。
ターゲットキーワードを含める
メタディスクリプションに検索クエリと一致するメインキーワードやサブキーワードが含まれている場合、それらが太字で強調表示されます。
これはSEOに直接的なメリットを提供するわけではありませんが、テキストが強調表示されることでメタディスクリプションが目立ち、ユーザーにとってより関連性の高いものになります。
能動態の文章を使用する
能動態で書くと、文章がより魅力的で興味深いものになる傾向があります(もちろん文章のテーマによります)。
下記はプログラミングスクールサイトの例文です。
能動態の説明文
あなたのプログラミング能力を向上させましょう。当スクールの革新的なカリキュラムで最先端のスキルを学び、目標キャリアを実現します。
受動態の説明文
あなたのプログラミング能力が当スクールの革新的なカリキュラムで向上されます。最先端のスキルが教えられ、目標キャリアが実現できます。
受動態の文章は、ユーザーに直接話しかけるような文章と比較すると、アピールの弱さ、退屈さが顕著に出るケースがあります。
CTAを含める
アクションワードをメタディスクリプションに含めることで、ユーザーがページをクリックするよう促すことができます。
文章をより魅力的にするために、可能であれば「購入する」や「資料ダウンロード」、さらには「初回購入の方は10%オフ」などの行動を促すフレーズを含めてみてください。
特殊文字を使用する
通常の文字よりも記号、数字、絵文字などの方がユーザーの注意を引きやすい傾向にあります。
例えばメタディスクリプションに価格と数値を含めたり、文章を区切る「|」や絵文字を使用することできます。
しかし、記号や絵文字はGoogleとして不要な情報として判断されるケースが多く、望んだ結果で表示されないことがよくあります。
また、絵文字を使用する場合は特に注意が必要です。
場合によっては事業イメージやターゲットユーザーとの相性が悪く、誤解を招くような印象を与える可能性があります。
構造化データと組み合わせる
メタディスクリプションと構造化データを一緒に使うと、検索結果に表示された際に存在感が増します。
評価数、商品価格、連絡先情報などの要素を魅力的なメタディスクリプションと組み合わせることで、検索結果でのクリックスルー率(CTR)を向上させることができます。
構造化データは主にレビューやレシピページなど、検索結果で重要な情報を強調表示するのに効果的です。
競合他社を調査する
検索結果で競合他社のメタディスクリプションを確認することにより、独自の説明文を作成するヒントを得ることができます。
競合他社の調査時は、SEO META 1 COPYというchrome拡張機能を使用すると便利です。
この拡張機能ではメタディスクリプションの内容や文字数だけでなく、ページの見出し構造や導入している構造化データなどをまとめて確認できます。
メタディスクリプションを設定する方法
WordPressでサイトを運営している場合、メタディスクリプションはプラグインで設定するのが一般的です。
代表的なプラグインとしては下記になります。
どのプラグインも無料でメタディスクリプションの設定が可能ですので、使いやすいものを選択していただいてOKです。
他の一般的なCMSプラットフォームでメタディスクリプションを追加する方法を知りたい場合は、以下の各公式ガイドを確認してみてください。
まとめ
- メタディスクリプションには簡潔で魅力的な説明文を設定しましょう。
- 各ページのメタディスクリプションを重複させず、独自の内容にしましょう。
- クリックベイトを避けて直帰率を低くし、Googleとユーザーを満足させましょう。
メタディスクリプションはページ上のSEOの重要な部分ですが、最適化すべき内部要素は他にもたくさんあります。
内部対策の詳細については下記の記事を参考にしてみてください。
最後にこの記事が参考になった、あるいはご質問などがある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください。
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