SEO対策における被リンクの重要性と獲得方法について解説
この記事で分かること
- SEOにおける被リンクとは
- 被リンク獲得時の注意点
- 被リンクの獲得方法
SEO対策(検索エンジン最適化)を知っている方であれば、被リンクという言葉を聞いたことがあると思います。
被リンクの獲得は、サイトの検索順位とトラフィックを向上させることができる強力な要素のため、SEOやマーケティング担当者にとって重要なSEO戦略の1つです。
しかし、サイトへ高品質な被リンクを構築することは、SEO対策の中でも最も難しいと言われています。
この記事では、現在、主流となっているリンク獲得方法を解説してきますので、是非参考にしてみてください。
被リンクとは?
被リンク(外部リンク、またはバックリンクとも呼ばれています)とは、外部サイトから別のサイトページへのリンクのことを指します。
外部サイトからの被リンクは、Googleや他の検索エンジンに対して、リンク先のサイトが信頼できるという1つの判断要素として機能します。
被リンクが多いサイトは、検索エンジンで上位表示される確率が高くなる傾向があります。
例えば下記は、厚生労働省が推進している「スマート・ライフ・プロジェクト」から、当サイトへの被リンクです。
SEOにおいて被リンクが重要な理由
被リンクとは、簡単に言えば、他サイトからの投票をイメージすると理解しやすいかと思います。
投票が多い=検索エンジンに「このサイト、およびコンテンツは信頼できるもの」と伝える良い要素となります。
つまり、被リンクが多ければ多いほど、Googleなどの検索エンジンで上位に表示される可能性を高めることができます。
検索エンジンのアルゴリズムにおいて、被リンクは常に重要な役割を担ってきました。
実際、Googleアルゴリズムの1つである、PageRankは被リンクに基づいています。
Googleは長年にわたって検索アルゴリズムに多くの変更を加えてきましたが、被リンクは依然として重要なランキングシグナルであることに変わりはありません。
Googleの検索品質シニアストラテジストであるAndrey Lipattsev氏は、被リンクは最も重要な検索エンジンのランキング3要素のうちの1つであると述べています。
質の高い被リンクの種類
すべての被リンクに価値があるというわけではありません。
SERPs(検索結果画面)でサイトを上位に表示させたい場合は、質の高い被リンク獲得に注力する必要があり、1,000本の低品質なリンクより、1本の高品質なリンクの方が強力です。
なのでここからは、質の高い被リンクの特徴を解説していきます。
権威性のあるサイトからの被リンク
あなたが医療系のオウンドメディアを運営しているとして、医療機関サイトと個人運営ブログ、どちらからの被リンクを獲得したほうが良いと思いますか?
大半の人が医療機関サイトと答えるでしょうし、第三者から見てもその方がオウンドメディア自体の信頼性も上がると思います。
Googleの検索エンジンも同様の考えで権威性のある被リンクを評価します。
これは「ドメインの権威性」という概念で、高い権威性を持つサイトほど、他サイトに高い権威性を被リンクを通して渡すことができるという考えです。
権威性のあるサイトから被リンクを獲得するのは、非常に難易度が高いですが、獲得すれば検索順位に良い影響が出るのは間違いないでしょう。
アンカーテキストにターゲットキーワードが含まれている
アンカーテキストは、リンクのクリックが可能なテキスト部分のことで、リンク先のページが何であるかをユーザーや検索エンジンに伝える役割があります。
アンカーテキストの設定例
<a href="https://***">これがアンカーテキストです</a>
ブラウザ上の表示
被リンクのアンカーテキストには、ターゲットキーワードを含める必要があります。
Ahrefsで行われた調査によると、キーワードを豊富に含むアンカーテキストの被リンクを持つサイトは、そのキーワードで上位に順位付けされる傾向があることを説明しています。
下記は、ターゲットキーワードに対するアンカーテキストの種類と検索順位の相関関係を表したグラフになります。
ターゲットキーワードに対して一致率が高いほど、検索順位が高い傾向であることがわかります。
ここで1つ注意しておきたいのは、キーワードが含まれたアンカーテキストを過度に使用すると、Googleアルゴリズムに検知され、検索順位低下などのペナルティを受ける可能性があるということです。
Googleアルゴリズムは、ブラックハットな被リンク構築を使用するサイトを常に排除しようとアップデートを重ねており、特に完全一致のアンカーテキストで被リンクを大量に獲得しているサイトをターゲットとしている傾向にあります。
関連するページからの被リンク
サイトが別のサイトにリンクしている場合、Googleは2つのサイト同士が関連しているかどうかを確認します。
例えばダイエットに関する記事を公開している場合
- ダイエット
- 食事
- 栄養素
- 運動
Googleは、これらのサイトからの被リンクを重視し、関連性が薄いサイト(例:仮想通貨や旅行に関するサイトなど)からの被リンクは軽視する傾向にあります。
「dofollow」の被リンク
Googleをはじめとする検索エンジンは、「nofollow」タグの付いた被リンクを他の被リンクと区別して扱います。
/* Nofollowリンクの例 */
<a href="https://seogeeks.jp/〇〇" rel="nofollow">アンカーテキスト</a>
またGoogleは、2019年9月にnofllowの被リンクをより区別できるように、下記のリンク属性を追加しました。
- rel=”sponsored”:広告などで使われる有料リンク
- rel=”ugc”:コメント欄やフォーラムなどのユーザー投稿型のリンク
現在、nofollowを含む上記のような属性が付与されている被リンクは、検索順位に直接的な影響を与えないという見解が主流です。
しかし、nofollowの被リンクには、下記の3つの間接的なメリットがあります。
nofollowリンクからのトラフィック
nofollowリンクはSEOに直接的な影響を与えませんが、アクセス数があるサイトからの被リンクの場合、参照トラフィックを獲得することができます。
トラフィックの獲得は間接的にSEO評価の向上に繋がります。
権威性の高いサイトからのnofollowリンク
権威性の高いサイトからのnofollowリンクは、権威性の低いサイトからのdofollowリンクよりも価値があるケースがあります。
第三者から見ると権威性の高いサイトからの被リンクは、属性がdofollowではなくnofollowであっても、被リンク先サイトの信頼性を高めます。
被リンクの不自然さを排除
通常、サイトの被リンクはdofollowとnofollowが混在した状態で増えていき、大半のサイトは8対2の割合(dofollow8、nofollow2)で被リンクが構築されていくのが自然な形です。
下記はAhrefsで調べた、Yahoo! JAPANの被リンク構成の割合データです。
dofollowリンクのみで構成された被リンクは不自然であるとみなされ、Googleペナルティの対象となる可能性が高くなります。
以上の3つの理由から、nofollowリンクがSEOに対してまったく価値が無いということはありません。
しかし、費用対効果を求めるのであれば、dofollowリンクを獲得することのほうが優先順位が高いといえるでしょう。
新規ドメインからの被リンク
被リンクの数は「被リンク数」と「被リンクしているドメイン数」の2つの指標があります。
例えば同じサイトから100本リンクされた場合、被リンク数は100ですが、被リンクのドメイン数は1になります。
SEOの観点においては「被リンクのドメイン数」のほうが重要と言われており、1つのサイトから評価をもらうより、さまざまなサイトから被リンクされるのがポイントです。
定期的に新規ドメインからの被リンクが増えていくのが理想です。
Googleは常にサイトの新規需要、リアルタイムの利便性を評価しています。
被リンクの獲得方法
被リンクの一般的な獲得方法としては下記になります。
- 被リンク営業メール
- コンテンツマーケティング
- ブログの導入
- ゲスト投稿
- 一次情報の作成
- ツールの提供
- 広告の実施
- リンク切れの修正
これらの方法は、被リンク獲得手段として一般的に最も知られている方法であり、どれを優先的に取り入れるべきかは、あなたの取り組む業界ジャンルと競合サイトに大きく依存します。
ここからは、被リンク獲得の確度を上げるための方法やポイントなどを解説していきます。
1.SEOツールでの分析
AhrefsやMozなどのSEOツールを使用することにより、既存の被リンク数、増加推移、被リンク元のドメインパワーなどを確認することができます。
さらに、これらのSEOツールでは、以下のようなことも確認できます。
- 自身のサイトで、リンク切れを起こしている外部サイト
- 自身のサイトで、最も被リンクを獲得しているページ
- 競合サイトの被リンクデータ
- 被リンクの品質レベル(スパムスコア)
- 既存のターゲットとしているキーワードのパフォーマンス
- 新規キーワードの提案
これらのツールは、現在の被リンク状況を評価し、新たな被リンク構築の機会を発見するのに役立つデータを提供してくれます。
2.ユーザーの検索意図を知る
多くの場合において被リンク構築を行う際、ターゲットとなるユーザーの検索意図を満たすような質の高いコンテンツを作成することが必要になります。
キーワードツール、各種SNS、Q&Aサイトなどを使って、ターゲット層が実際にネット上で使用しているキーワードやフレーズを抽出します。
さらに加えて、競合サイトを調査することで、新たに投稿するコンテンツや被リンクを作成する機会を見つけることができます。
3.関連サイトのリストを作成する
被リンク獲得の対象となる外部サイトを探すには、SEOツールの使用や手作業による調査など、さまざまな方法があります。
例えば、保険の代理店を経営しているのであれば、保険に関連する外部サイトのリスト作成が可能となり、被リンク獲得の営業先、ターゲットとなるコンテンツテーマの抽出などに利用できます。
4.ブログ投稿を始める
自身のサイトへの被リンクを増やすには、ブログ投稿(コンテンツ作成)が最適です。
ブログ記事は、情報を提供して読者を楽しませるだけでなく、新たな被リンクを獲得する機会を得るのに役立ちます。
新しいブログ記事を書く前に、読者が興味を持ちそうなトピックを調査してください。
SEOツールを活用し、自社のビジネスに関連するブログ記事のアイデアや、ターゲットとする読者の興味、各分野で人気のあるトレンドキーワードを発見することができます。
5.魅力的なコンテンツを作成する
コンテンツなしで被リンクの獲得を行うのは困難です。
優れた品質のコンテンツは、ユーザーを引き寄せ、被リンクを構築し、ソーシャルメディア上で閲覧や共有を生み出すなど、あなたのサイトに多くの効果をもたらしてくれるでしょう。
現在ブログなどの投稿型コンテンツを作成していない場合は、必ず取り入れてください。
被リンクを獲得しやすいコンテンツの特徴としては下記になります。
- 読者を引き込む魅力的なストーリーを書く
- 他のサイトでは得ることができない情報を提供する
- インタビュー、動画、PDFなどの付加価値が含まれたコンテンツ
- オリジナルの画像や図解の使用
- 適切な見出しで整理された、読みやすいコンテンツ構造
- 関連ページへの内部リンク設置
- 信頼できる情報源への外部リンク
- 実践的なアドバイス、事例、方法などの提供
このようなコンテンツは、読者の注目を集め、他のサイトからのリンクを獲得する可能性が高くなります。
他のサイトでは得られない詳細な情報や体験談を読者に提供することが、被リンク獲得を成功させる鍵となります。
6.作成したコンテンツの共有
被リンクは自然に増えていくことが理想的ですが、積極的にコンテンツを共有し、被リンク獲得の機会を増やすことは問題ありません。
コンテンツを公開後に、検索エンジンからの流入を待つだけではなく、SNSやメール配信などを使用し、被リンクの獲得機会を増やしましょう。
被リンク獲得に関するよくある質問
被リンクとは?
被リンクとは、外部のサイトからあなたのサイトへのリンクのことです。
高品質のサイトから被リンクを獲得すると、検索エンジンの順位を向上させる可能性が高まります。
被リンクはSEOにおいて重要ですか?
被リンクは、サイト全体やページの品質を判断する最良の方法であるため、被リンクは依然としてGoogleの主要なランキングシグナルとなっています。
また、Googleアルゴリズムのペンギンアップデートにより、被リンクの量だけではなく、質も判断するよう変化しました。
被リンクはどのように獲得しますか?
代表的な手法としては下記になります。
- 被リンク営業メール
- コンテンツマーケティング
- ブログの導入
- ゲスト投稿
- 一次情報の作成
- ツールの提供
- 広告の実施
- リンク切れの修正
まとめ
被リンクの概要と獲得方法についての解説は以上になります。
被リンクの獲得は、様々なSEO施策の中でもコントロールするのが最も難しい部類に入るので、被リンクが増えずに困っている方も多いと思います。
しかし、対策難易度が高い分、検索順位に良い効果をもたらすのに間違いありませんので、是非自身のサイトにも被リンク獲得戦略を取り入れてみてください。
最後にこの記事が参考になった、あるいはご質問などがある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください。
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