トピッククラスターでコンテンツを最適化し検索順位を改善する方法

この記事で分かること

  • トピッククラスターとは
  • トピッククラスターを導入する理由
  • トピッククラスターの作成方法

コンテンツSEOを展開し、Webサイトを1ページ目に上位表示させることは、年々難易度が高くなっています。

特に競争の激しい市場や、ビッグ・ミドルキーワードを対象に記事を書いている場合は、検索順位が上がらなくて悩んでいる方も多いと思います。

ツールから抽出したキーワードをもとに、記事を書き続けるという従来の手法では、良い成果を得るのは厳しくなっているのが現状です。

そこで登場するのが昨今、海外のSEO界隈で主流となりつつある、「トピッククラスター」という手法です。

コンテンツの設計にトピッククラスターを取り入れることにより、サイト全体の権威性を高め、競争率の高いキーワードで上位表示される可能性を高めることができます。

この記事では、今後コンテンツSEOを展開していくには、必須の手法となると言われているトピッククラスターについて、詳しく解説していきます。

目次

トピッククラスターとは

トピッククラスター(別名コンテンツクラスター)とは、サイト内の関連するコンテンツをグループ化することでユーザーの検索意図を満たし、結果的に検索エンジンに対するコンテンツの評価を高める手法となります。

トピッククラスターとは

トピッククラスターの構成要素

トピッククラスターは、主に2つの要素で構成されます。

ピラーページ

ピラーページ(またはピラーコンテンツ)とは、特定のキーワードで上位表示させたいページのことで、より多くのトラフィック、リードの獲得などを目的とした、サイトのメイントピックとなるページのことです。

通常、検索ボリュームが高く、競争率が高いキーワードが対象になります。

ピラーページは、関連する複数のトピックが包括的に取り上げられており、次に説明する様々なクラスターページへの内部リンクが含まれているのが特徴です。

クラスターページ

クラスターページ(またはクラスターコンテンツ)とは、トピック全体の一部をカバーするページであり、より具体的なキーワードで検索するユーザーを対象とした内容のコンテンツになっています。

クラスターページ内には、メインであるピラーページへの内部リンクが含まれており、クラスターページ同士は必要に応じて相互でリンクされていることが特徴です。

このようにクラスターページからピラーページへの内部リンク含めることにより、このピラーページはグループ内で最も重要なコンテンツであることを検索エンジンに示すシグナルになります。

例えば「SEO対策」をピラーページと想定した場合、クラスターページのターゲットキーワードは下記のようになります。

  • クラスターページ1:「SEO対策 費用」
  • クラスターページ2:「SEO対策 関連キーワード」
  • クラスターページ3:「SEO対策 被リンク」

「自動車保険」がピラーページの場合はこちら

  • クラスターページ1:「自動車保険 見積もり」
  • クラスターページ2:「自動車保険 種類」
  • クラスターページ3:「自動車保険 乗り換え」

トピッククラスターを導入すべき理由

記事の冒頭でも説明したとおり、従来はページごとに1つのキーワードをターゲットとすることにより上位表示を行うことができました。

しかし、Googleの検索エンジンは現在、キーワードではなくトピックに焦点を当てて評価を行うように変化しています。

特定のトピックに対して関連した複数の情報を提供しているサイトは、結果的にコンテンツ全体の専門性と信頼性を向上させ、ユーザーと検索エンジンの両方に良い影響を与えてくれます。

ここからは、トピッククラスターを導入すべきである、より詳細な理由を解説していきます。

クローラビリティの向上

トピッククラスターを導入することにより、検索エンジンのクローラーに対して、サイトがどのようなトピックを提供しているかを効率よく、適切に伝えることが可能になります。

トピッククラスターは1つの大きなメイントピック=ピラーページに対して、関連するクラスターページへの内部リンクが設置されることになるので、結果的にクローラビリティ向上します。

トピックの関連性を高める

検索エンジンのクローラーがサイトを訪問した際、このサイトがどのようなコンテンツを提供しているかを確認します。

サイトの構成要素である

  • タイトル
  • 見出し
  • 段落

これらはGoogleを含む、様々な検索エンジンにどのようなサイトなのか、多くの情報を提供する要素となります。

しかし、コンテンツを検索エンジンにより適切に理解させるには、コンテンツの関連性をアルゴリズムにアピールする必要があります。

そのため、サイトのメイントピックに対して、関連性のあるコンテンツを幅広く提供する必要が出てきます。

例えば、おすすめのiPhoneアプリ、仮想通貨、料理レシピなどといった様々なトピックを展開しているサイトがあった場合、Googleはこのサイトの評価をどう判断すればよいか、迷ってしまいます。

  • 仕事を効率化できるiPhoneアプリ
  • 写真を撮る際におすすめのiPhoneアプリ
  • 子ども向けのiPhoneアプリ

上記のようなコンテンツを展開しているサイトの場合、Googleは「このサイトはiPhoneアプリに関する情報を提供するサイト」と認識し、「iPhoneアプリ」というトピックに対して関連性をアピールすることができます。

「おすすめ iPhoneアプリ」でトピッククラスターを作成した場合のイメージ図が下記になります。

トピッククラスターの例

ユーザーが必要な情報を見つけやすくする

トピッククラスターは、関連するコンテンツ同士を内部リンクで繋げる設計となっています。

これにより、ユーザーが本当に知りたい、もしくは追加で知りたい情報へ簡単にアクセスすることができます。

ユーザーは基本的にページを複数回クリックするのを嫌う傾向があるので、トピッククラスターによって戦略的に配置されている内部リンクは、それらを手助けする良い要素となります。

また、これによりページの回遊率、離脱率を改善することができるので、結果的に検索エンジンへの評価を高めることにも繋がります。

コンテンツ作成の効率化

トピッククラスターを導入する際は、対象となるキーワードの抽出と選定を行い、事前に作成すべき各コンテンツの設計書を用意しておきます。

これにより作成すべきコンテンツが可視化され、クライアント、ディレクター、ライターといったSEOプロジェクトの関係者全員がコンテンツ戦略の進捗状況を容易に確認することができます。

そのため、新しい記事のテーマを何にするかその都度アイディア出しをしたり、コンテンツ作成の事前調査を行う必要がなくなり、コンテンツの作成効率が格段に上がります。

コンテンツ全体の検索順位の底上げ

ここまで紹介した理由を踏まえると、トピッククラスターを導入することにより、ユーザーが必要としているすべての関連情報を提供していることを検索エンジンにアピールする手段となります。

これによりトピックの権威性が確立され、コンテンツ全体(ピラーページ・クラスターページ)の検索順位が改善されます。

トピッククラスターの作成方法

トピッククラスターを導入すべき理由を解説したところで、ここからは実際にトピッククラスターを作成する方法を紹介していきます。

トピッククラスターの作成方法としては、次の2つの方法があります。

  • 手動で作成する
  • ツールを使い自動で作成する

手動で作成する

STEP
必要ツールの準備

トピッククラスターを導入するための最初のステップは、上位表示させたいトピックに関連するキーワードのリストを作成することです。

まず、下記の2つのツールを用意してください。

STEP
キーワードの抽出

Googleにピラーページとなる「クレジットカード」のような広義のキーワードを入力し、ページのサイドバーを確認してください。

chromeの拡張機能で追加したKeyword Surferにより、サイドバーには関連するキーワード候補が表示されています。

Keyword Surferの「Cripboard」→「︙」→「Export as CSV」をクリックして、CSVファイルをダウンロードしておきます。

※ダウンロード前にすべてのキーワードに★マークを付けてください

STEP
キーワードの整理

ここではスプレッドシートのフィルタ機能を使用して、キーワードのグループ化(クラスタリング)を行います。

STEP2でダウンロードしたCSVファイルをスプレッドシートにアップロードし、シート内のキーワード列を選択してください。

次に、スプ​​レッドシートのメニューから 「データ」→「フィルタ表示]→「新しいフィルタ表示を作成」をクリックします。

フィルターアイコンをクリックし、データフィルタを作成します。

次に、フィルタの条件を設定し、キーワードを分類します。

  1. 「条件でフィルタ」をクリックします。
  2. プルダウンメニューから「次を含むテキスト」を選択。
  3. グループ化したいキーワードを入力。例:学生、更新、年会費無料など
  4. 「OK」ボタンをクリック。

ターゲットとなるクラスターが作成されるまで、これらを繰り返し実行します。

検索意図が同一を思われる重複キーワードはこの時点で削除してください。
例:「クレジットカード 学生」&「学生 クレジットカード」

下記はグループ化した場合の例になります。

学生更新年会費無料
クレジットカード 学生クレジットカード 更新年会費無料 クレジットカード
大学生 クレジットカードクレジットカード 有効期限 更新クレジットカード 年会費
学生向けクレジットカードクレジットカード 更新 いつ届くクレジットカード 無料
クレジットカード おすすめ 学生クレジット カード 期限切れ 放置visa 年会費無料
jcb 学生カードクレジットカード 有効期限切れ 使える年会費永久無料クレジットカード
~略~~略~~略~
グループ化したキーワードの例

メリット

  • 初めての人でも簡単に実行できる
  • 無料のツールで作業できます

デメリット

  • 手動で行うので時間が掛かる
  • 人的ミスが起きやすい

ツールを使い自動で作成する

手動でのクラスタリングは、膨大な作業時間を必要とし、人間が一つ一つキーワードの分類を行うので、人的ミスのリスクが大きい方法です。

ここでおすすめしたいのが、先程chromeの拡張機能として紹介した、Keyword Surferの運営元が提供しているSurfer SEOツールです。

Surfer SEOの公式サイトはこちら

Surfer SEOツール内で使用できるContent Plannerは、大変なキーワードの調査やグループ分けの時間を大幅に短縮することができます。

ここからはSurfer SEO内のContent Plannerを利用した、キーワードのクラスタリング手順を解説していきます。

Surfer SEOは、会員登録すれば誰でも無料で使えるので、これを機に是非利用してみてください。

STEP
Content Plannerにアクセス

Surfer SEOのダッシュボード左側のメニューから「Content Planner」をクリック。

STEP
キーワードを入力

キーワードの検索ボックスに、ピラーページとなるキーワードを入力し、「Create Content Planner」ボタンをクリック。

データ収集のプロセスが開始されるので、しばらく待機していると、下部に先程入力したキーワードの履歴データが表示されますので、そちらをクリック。

入力したキーワードに対する、作成されたクラスターの数が表示されます。

今回の「クレジットカード」というキーワードでは、計62個のクラスターが作成されています。

ページをスクロールすると、作成されたクラスター群が表示されています。

それぞれのクラスターをクリックすると、どのようなキーワードがグルーピングされているかを確認できます。

クラスター群と、クラスター内のキーワードは削除が可能なので、自身のサイトには不要と感じたものは適時削除を行ってください。

STEP
Content Plannerの結果をダウンロード

クラスターの一覧画面に戻り、ダウンロードアイコンをクリックし、CSVファイルをダウンロード。

ダウンロードしたファイルをスプレッドシートなどのツールにインポートし、トピッククラスターの設計書を作成します。

メリット

  • クラスター作成の時間を大幅に短縮できる
  • 実際のGoogleのデータを活用できる
  • 1つのツールでクラスターの作成から、コンテンツの作成まで可能

デメリット

  • Surfer SEOの機能をすべて利用するには有料登録が必要
    ※有料版は月額49ドルから

補足

今回紹介したクラスタリングの方法はあくまで一例であり、様々なツール(キーワードプランナーやAhrefsなど)を使用して、キーワードを網羅的に抽出するのも可能です。

基本的な考え方は同じなので、各自で使用しているお気に入りツールを使用して、クラスタリングを行っても問題ありません。

複数のツールを使用するほど、クラスタリング時の作業量が増えますが、より正確で信頼できるトピッククラスターの設計が可能になります。

トピッククラスターに関するよくある質問

トピッククラスターとは?

トピッククラスター(別名コンテンツクラスター)とは、サイト内の関連するコンテンツをグループ化することでユーザーの検索意図を満たし、結果的に検索エンジンに対するコンテンツの評価を高める手法となります。

トピッククラスターの主な構成要素は何ですか?

トピッククラスターは、サイトのメイントピックとなるピラーページ(ピラーコンテンツ)、メイントピックのサポートの役割を持つクラスターページ(クラスターコンテンツ)の2つで構成されています。

トピッククラスターを導入する理由は何ですか?

主な理由としては下記になります。

  • クローラビリティの最適化
  • トピックの関連性強化
  • ユーザーの検索意図を満たす
  • コンテンツ作成の効率化
  • コンテンツ全体の検索順位の底上げ

まとめ

企業のコーポレートサイト、店舗型ビジネスのホームページ、ECサイトなど、Webサイトの種類に関わらず、現在サイト内でコンテンツSEOの展開を行っている方は、是非トピッククラスターを導入することをおすすめいたします。

トピッククラスターを導入することにより、検索エンジンにどのようなコンテンツを提供しているかを理解させ、サイトへアクセスしてきたユーザーの満足度を向上することができます。

これらは間接的にサイトのE-A-T(専門性・権威性・信頼性)を高めることにも繋がります。

コンテンツ全体の検索順位がなかなか上がらず困っているという方は、この記事の情報を参考にトピッククラスターを取り入れてみてください。

最後にこの記事が参考になった、あるいはご質問などがある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください。

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