YMYLとは何か?該当するコンテンツとSEO対策のポイント
この記事で分かること
- YMYLの概要
- YMYLの対象となるトピック
- YMYLの評価方法について
- YMYL領域の対策ポイント
Googleは2018年8月に検索エンジンのコアアルゴリズムアップデートを公開し、「YMYL(Your Money or Your Life)」コンテンツとみなされるサイトに対し、大きな影響を与えました。
Googleが提唱するYMYLの定義と、YMYLコンテンツがどのように検索エンジンで評価されるかを把握してないと、サイトの検索順位が下がる可能性があります。
ここでは、YMYLについて知っておくべきことと、あなたのサイトがYMYLに準拠していることを確認する方法について解説していきます。
YMYLとは
YMYLとは、Googleが使用する用語で、人の生活に大きな影響を及ぼす可能性のあるサイト、ページコンテンツを指し、主に人の健康やお金に関する情報を提供するサイトが含まれます。
GoogleはYMYL領域のサイトに対して厳しいガイドラインを設けており、他の種類の情報を扱うサイトよりも高い基準が設けられています。
検索結果で上位に表示されるために、YMYL領域のサイトは正確で信頼できる情報を提供する必要があります。
また、サイトを運営する上での収益源やユーザーとの潜在的な利益相反についても、透明性を確保しなければならず、さらにYMYL領域のサイトは、ユーザーのデータを保護するための強力なプライバシー・ポリシーを備えていなければなりません。
これらの基準を満たさない場合、YMYL領域のサイトは検索順位を下げられるか、Googleの検索結果から完全に削除(検索順位圏外)されることもあります。
YMYL領域に該当するジャンル
Googleは、検索品質評価者およびコンテンツの作成者向けに、YMYLに該当するコンテンツや、それらの評価指針をまとめた検索品質評価ガイドラインというものを提供しています。
ガイドライン内にどのようなトピックがYMYL領域に含まれるか記載がありますが、2022年7月28日にそれらの部分の記載を変更しました。
更新前の記載は下記のようなものになります。
- 政治や法律:投票、政府機関、公的機関、社会サービス、または法律上の助言に関連する情報
- ニュースや時事問題:国際的なイベント、ビジネス、政治、科学、テクノロジーなどの分野をカバーするトピック
- 財務情報:投資、税金、退職計画、ローン、銀行、または保険に関する情報やアドバイス
- 医学情報:病院や薬局、または薬物を含む、健康と医療の問題に関する情報またはアドバイス
- 人々やコミュニティに関する情報:民族、人種、国籍、宗教、ジェンダーに関する情報
現在はこれらの表記は完全に削除され、更新された内容が下記になります。
・コンテンツをもとに、それらの情報を実生活で利用する人がいる場合のトピック
引用元:検索品質評価ガイドライン 2.3 Your Money or Your Life (YMYL) トピックス – Google
・コンテンツを見た方が、実際の生活に影響を受けるトピック
・コンテンツを閲覧した人々の行動によって、人々やコミュニティが影響を受ける場合のトピック
・自傷行為、犯罪行為、暴力に関連するトピック
・病気の対処法、お金の投資方法などに関するトピック
・資格取得方法、政治の投票方法、災害の対処方法などに関するトピック
・精神的、身体的、またはあらゆるケースの安全を損なう可能性のあるトピック
・個人や家族を養う能力を損なう可能性のあるトピック
・人々のコミュニティ、公共利益の問題、公共の信頼に悪影響を与える可能性のあるトピック
・人を傷つけたり、社会や福祉に悪影響を与える可能性のあるトピック
※上記の引用は読みやすいように翻訳、修正を加えています
追加された主な指針としては、人々に害を与える可能性のあるトピック=YMYLに含まれる、という幅広い表現に変更されています。
また、多くのコンテンツ、トピックはYMYLの対象にならないと明記されています。
多くまたはほとんどのトピックは YMYL ではなく、危害を防ぐために高いレベルの正確性や信頼性を必要としません。
引用元:検索品質評価ガイドライン 2.3 Your Money or Your Life (YMYL) トピックス – Google
Googleは、コンテンツがYMYLに含まれるかどうか明確にするため、トピックを例題とした一覧表を公開しています。
トピックの種類 | YMYLに含まれます | YMYLかもしれません | YMYLではありません |
---|---|---|---|
情報系 | 【津波の避難経路】 避難経路に関する不正確な情報は、人々に重大な害を及ぼす可能性があります。 | 【天気予報】 ほとんどの場合、天気予報に関するわずかな不正確な情報は害にはなりません。 | 【音楽の受賞者】 このトピックは人々に害を及ぼす可能性は低いです。 |
私生活に関するアドバイス | 【救急科に行くべきか】 救急科に行く時期に関する不適切なアドバイスは、重大な害を引き起こす可能性があります。 | 【歯ブラシの交換頻度】 健康に関するトピックですが、人々に影響を与える可能性は低いです。 | 【デニムを洗う頻度】 このトピックは人々に害を及ぼす可能性は低いです。 |
個人的な意見 | 【人種やコミニュティに関する意見】 人々に暴力を正当化、もしくは扇動する可能性があります。 | 【運動を推奨する意見】 運動が極端であったり危険を伴うものである場合、健康上の懸念があるかもしれませんが、ジョギングと水泳などのほとんどの議論には個人的な好みが含まれます。 | 【このロックバンドの演奏が下手】 様々な意見があると思いますが、このトピックは人々に害を及ぼす可能性は低いです。 |
ニュースや時事問題 | 【現在進行系の暴力に関するニュース】 人々は安全を確保するために正確な情報を必要としています。 | 【交通事故のニュース】 事故自体が有害だった可能性はありますが、情報のわずかな不正確さによって、将来的に害が及ぶリスクはほとんどありません。 | 【地元の高校バスケの試合に関するニュース】 このトピックが害を及ぼす可能性は低いです。 |
SNSで話題のトピック | 【洗剤を食べている動画投稿】 この話題は人々を死亡させる原因になる可能性があります。 | 【辛いソースを飲む投稿】 辛いソースを飲むことによって不快感を感じる人もいると思いますが、人々に重大な害を与える可能性は低いです。 | 【ミュージックビデオに関する投稿】 通常このタイプのコンテンツは、害を及ぼすリスクがほとんどありません。 |
製品のレビュー | 【処方薬の購入】 処方薬は害を及ぼす可能性があり、認可された薬局から購入する必要があります。 | 【車の購入】 車は大きな買い物ですが、車を買う前に多くの人が、友人や家族に事前相談をしています。 | 【鉛筆の購入】 鉛筆やその他の日用品は、害を及ぼす可能性はほとんどありません。 |
※読みやすいように一部修正を加えています。
自分のコンテンツがYMYL領域に含まれるかどうかは、上記の表を基準に判断すると良いと思います。
GoogleがYMYLを導入した背景
Googleは検索エンジンのアルゴリズムに定期的な変更を加えており、質の高いコンテンツをユーザーに届けるよう常にアップデートを繰り返しています。
ここからは、GoogleがYMYLを導入する背景となった、関連するアップデートについて解説していきます。
パンダアップデート(2011~2015年)
Google社員である、Navneet Panda氏の名前にちなんで名付けられたPandaアップデート。
数あるGoogleアルゴリズムのアップデートの中で、おそらく一番有名なアップデート名称ではないでしょうか?
パンダアップデートにより、下記のようなサイトがペナルティを受ける結果になりました。
- 低品質な被リンクが大量に付いている
- 重複コンテンツを掲載している
- キーワードを乱用している
- リダイレクトなどを悪用した、直帰率が高いサイト
パンダアップデートは2011年にリリース以降、定期的にアップデートの運用が行われています。
日本語検索アップデート(2017年)
2017年に実施された日本語検索アップデートとは、その名の通り、日本語検索のみに焦点を当てたアップデートになります。
日本国内限定でアップデートされた理由としては、2016年に発覚した、キュレーションメディア(情報まとめサイト)のコピーコンテンツ上位表示問題がきっかけとなります。
当時このキュレーションメディア内で投稿されてるコピーコンテンツが、多くの検索結果において上位表示を独占している状態になっており、一般の検索利用者から話題となりました。
このアップデートを機に、コンテンツの専門性・信頼性・独自性が、より一層求められるようになりました。
健康アップデート(2017~2020)※YMYLの導入
健康アップデートは、医療や健康に関連する専門的な知見が必要な情報について、医療従事者や医療機関などから提供された、信頼度の高い情報が優先的に評価されるよう、改善されたアップデートになります。
当時日本では、医療や健康ジャンルの検索キーワードにおいて、信憑性が低く根拠がない低品質なコンテンツが上位表示されており、2017年12月に異例の日本先行でのアップデートが適用されました。
その後、2018年8月1日に米国やその他の国でも健康アップデートが適用された経緯があります。
また、この健康アップデートには医療や健康領域だけでなく、お金や生活に関するコンテンツに対しても同様に適用されました。
これらを総称して、YMYL(Your Money or Your Life)領域と認識され、医療・健康・お金・生活に関わるジャンルのコンテンツは、信憑性が高く、専門的な知識を要したサイトやメディアのみが上位表示されるようになりました。
このYMYL領域に関しては、広告やアフィリエイトの単価が非常に高く、当時は収益性だけに特化したサイトが散見されましたが、このアップデートを機に、それらのサイトは検索順位低下の影響を受けることになりました。
GoogleはYMYLコンテンツをどう評価しているのか?
ここからは、GoogleがYMYLコンテンツをどのような指針で評価しているのかを解説していきます。
YMYLとE-E-A-T
YMYLの評価方法について解説する前に、E-E-A-Tという概念を理解する必要があります。
E-E-A-Tとは、経験(Experience)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)の頭文字をとったものです。
Googleが公表している検索品質評価ガイドラインで、Webサイトの全体的なコンテンツの品質を図る評価指針として公表されています。
E-E-A-Tは、人の健康、財産、安全に影響を与える可能性のあるアドバイスや情報を提供するYMYL領域のサイトでは特に重要です。
YMYL領域で評価を高めるには、E-E-A-Tの要素を無視することはできません。
E-E-A-Tの具体的な解説や、E-E-A-Tの高める方法については別の記事で解説しているので、よければ参考にしてみてください。
YMYLの評価方法
既に解説したとおり、2022年7月28日に検索品質評価ガイドラインが更新され、YMYLの評価方法についても新しい指針が公表されました。
主に低品質とみなされるページの定義を大幅に更新したので、それらを解説していきます。
低品質なページの定義
まずGoogleは、低品質ページの定義を改訂しました。
以前のバージョンでは、メインコンテンツの作成者が、ページの目的に十分な専門知識を持っていない可能性がある場合、ページの品質が低いと評価する可能性があると明示していました。
新しく更新されたガイドラインではこの部分は削除されました。
Googleは、ページの品質が低いかどうかを判断する際のE-E-A-Tの要素を、下記の3つの新しい文で詳しく説明しています。
必要なE-E-A-Tのレベル、MC(メインコンテンツ)の質、役に立つMCの量、ウェブサイトやMCの作成者に関する情報の量は、そのページのトピックや目的によって異なります。
多くのトピックでは、個人的な経験のもと作成されています。
一方トピックやウェブページによっては、メインコンテンツにある情報以外に、コンテンツ制作者の情報が必要ない場合もあります。
例えば、ユーザーにとってリスクのないフォーラムでの議論などです。
しかし、YMYLトピックのページでは、MC、E-E-A-T、ウェブサイトやコンテンツ制作者の情報などに関するより高い基準があります。
引用元:検索品質評価ガイドライン 6.0 低品質のページ – Google
ページの目的やトピックに依存しない低品質な要因も存在します。
衝撃的、または誇張されたタイトルや、Webサイト、またはコンテンツ作成者に対する軽度の否定的な評判は、すべてのページに低評価を割り当てる理由です。
引用元:検索品質評価ガイドライン 6.0 低品質のページ – Google
重要 : 低品質のページは、学術系のWebサイト、非営利Webサイト、政府のWebサイト、またはその他の一般的に役立つ種類と思われるWebサイトには特に厳格に評価されます。
低品質と評価されるページは、これらのあらゆるトピックに関連するものである可能性があります。
YMYLトピックについては、MC(メインコンテンツ)および Web サイト/コンテンツ作成者に関連する低品質の要因について、より精査して評価する必要があります。
これらのページは、人の健康、経済的安定、安全、または社会の福利に影響を与える可能性があります。
ただし、任意のページの種類に応じて、低品質評価を決定するには、単一の低品質要因で十分です。
引用元:検索品質評価ガイドライン 6.0 低品質のページ – Google
Googleは、ページに必要なE-E-A-Tのレベルは、トピック自体とページの検索意図や目的に完全に依存すると説明しています。
日常的な専門知識のみを必要とするトピックでは、コンテンツ作成者に関する情報をユーザーに提供する必要はないと明示しています。
Googleはまた、学術系のサイトや政府機関のサイトなど、権威のあるWebサイトでさえ、低品質のページが存在する可能性があることを言及しています。
最低品質なページの定義
Googleは「最低品質のページ」セクションに新しいセクションを挿入し、信頼できる専門家の情報源でさえ、有害なコンテンツが含まれている可能性を示唆しています。
どのタイプのウェブサイトにも、ユーザーがアップロードした動画や投稿からハッキングされたページや、有害なメインコンテンツなど、 すべてのページは、ユーザーに害がないか綿密に評価する必要があります。
これらは政府のWeb サイト、学術機関、慈善団体、またはその他の種類の一般的に役立つ Web サイトのページを含みます。
まず、ページの目的、詐欺、有害性、信頼性の低さ、およびスパムを評価する必要があります。
以下は、さまざまな種類の最低品質ページの概要です。
別々に記載されていますが、以下のカテゴリは重複する場合があります
引用元:検索品質評価ガイドライン 7.0 最低品質なページ – Google
(たとえば、有害な誤解を招く情報を含むページも信頼できないことがよくあります)。
下記が最低品質ページとみなされるカテゴリーを分類した表になります。
最低品質ページの種類・特徴 | 説明 |
---|---|
自分自身または他人に有害 | 自分自身または他人に対する身体的、精神的、感情的、または経済的危害を助長、描写、扇動、または直接引き起こすページ。 自分自身に有害なページの例には次のようなものがあります。 ● 個人情報を盗むオンライン詐欺 ● 自殺方法の詳細な指示 他人に有害なページの例は次のとおりです。 ● 機密性の高い個人識別情報を公に共有すること ● 誰かが殺人を犯すのを補助することを意図して書かれた、詳細で現実的な指示 |
特定団体に対して有害 | 特定のグループの人々 (セクション 7.2 で定義) に対する暴力または憎悪を助長、容認、または扇動するページ。 例は次のとおりです。 ● 特定の団体に対する暴力や虐待を助長する内容 ● 特定のグループに対する極端に攻撃的または非人道的な固定観念を持つコンテンツ |
有害な誤解を招く情報 | 害を及ぼす可能性のある方法で人々に誤解を与えるページ。 例は次のとおりです。 ● 広く受け入れられている率直な事実によって容易に反論できる、明らかに不正確な有害な情報 ● 確立された専門家の合意に反する有害な情報 ● 合理的な事実や証拠に基づいていない有害な根拠のない理論/主張 ● 混乱させる、または有害な方法で操作するように設計された情報 |
信頼できないWebページ | 欺瞞的、または信頼できない特性を持つページまたはWeb サイト。 例は次のとおりです。 ● 欺瞞的な目的、またはデザインを含むページまたはWebサイト ● 悪意のある行為に関与していると強く疑われるページ、またはウェブサイト ● 人々を操作して、Webサイトや他の組織に利益をもたらし、自分自身、他者、または特定のグループに害を及ぼすように設計されたページまたはWebサイト |
スパムページ | Google検索セントラルのウェブマスター品質ガイドラインおよび、またはこのガイドラインのセクション7.5 で定義されているWebスパムの特徴を持つページ。 例は次のとおりです。 ●メインコンテンツなし、または意味不明なコンテンツで作られたページ ● ページのハッキング、改ざん、スパムなど |
※読みやすいように一部修正を加えています。
基本的な良識さえ持っていれば、上記の表のようなサイトやコンテンツを作成することはまずないかと思われますが、念のため一度、目を通しておくことをおすすめいたします。
YMYLコンテンツにおけるSEO対策のポイント
YMYLコンテンツを作成し、SEOに対して最適化するには、Googleが推奨しているガイドラインに従うことが重要です。
ここからはガイドライン内で記載されている内容と、当サイトでYMYLコンテンツを最適化する際に実際に効果があった、いくつかの推奨事項を解説していきます。
検索エンジンではなくユーザーを優先したコンテンツを作成する
YMYLの最も重要な要素はコンテンツです。
Googleはコンテンツが正しく、優れた品質であることを確認するために、継続的に評価を行っています。
ユーザーを惹きつけるには、有益で価値のあるコンテンツを提供する必要があります。
ユーザーを優先したコンテンツの特徴としては下記になります。
- コンテンツの情報を最新の状態で保つ
- コンテンツの構造が整理されている(ユーザーが理解しやすい)
- 検索意図に対し、網羅性がある
- 情報を提供する要素として、テキスト、画像、動画の3要素が含まれている
- 他の信頼性のあるサイトからの情報源を使用している
- 最小限の広告とアフィリエイトリンクの使用
コンテンツ制作のポイントは一貫性です。
ユーザーに気に入ってもらえるように、定期的に優れたコンテンツを作らなければなりません。
信頼できるサイトへ外部リンクを作成する
信頼できるサイトや、権威のある著名人へのリンクは、あなたが作成したコンテンツの情報が正しいことをGoogleへ証明するものとして機能します。
他のソースを引用することで、あなたが発信している情報に信憑性を持たせることができます。
認知度の高いサイトへの外部リンクを追加することは、Googleに情報を事前に調査したことを証明する最も効果的な方法です。
- 他者の発言を引用する
- 外部サイトの情報を使用する
現時点でコンテンツ内に外部リンクや引用情報がない場合は、上記のように信頼できるソースへの外部リンクを追加することをおすすめします。
作成した各コンテンツには、通常、少なくとも2~3個の外部リンクを追加することを検討してください。
サイトの内部対策を適切に行う
YMYLコンテンツにおいて、SEOの内部対策は必須条件になります。
内部対策の要素は複数存在しますが、YMYLにおいて特に重要な要素をピックアップしました。
- モバイル表示:モバイルデバイスでも問題なくサイトが閲覧できるか確認する。
- タイトルタグ:メインのキーワードをタイトルタグの先頭部分に含める。
- 内部リンク:関連するコンテンツを内部リンクで繋ぐ。
- コンテンツの情報量:検索意図を満たす情報量であるか確認する。
- HTTPS対応:https通信に対応、http接続時にリダイレクトされるかも確認。
- URLの構造:URLにコンテンツの内容に関するキーワードを含める、長すぎるURLと日本語は避ける。
- サイトの表示速度:ユーザーが閲覧しやすいよう、優れたページ速度が必要です。
上記のような施策は、あくまでGoogleに減点されないようにするための施策なので、YMYLコンテンツの検索順位を上げるには必須事項になります。
質の高い被リンクを構築する
良質な被リンクの構築は、YMYLサイトの権威性を向上させるための最良の方法で、被リンクが多いサイト=Googleがこのサイトは信頼できる、と判断する良い材料になります。
適切な被リンクを得るには、他のWebサイトの所有者との関係を構築し、他の人が被リンクをしたくなるような価値のあるコンテンツを作成することが重要です。
ここで注意したいのは、関連性のあるサイトからの被リンクを獲得することが大切になります。
例えば医療系のサイトを運営していて、ガジェットを紹介するサイトから被リンクを獲得しても、Googleからの評価を高めることはできません。
関連性のあるサイトから被リンクを獲得することは、時間と労力が非常にかかります。
しかし難易度が高い分、上手く成果を出すことができれば、YMYLコンテンツの検索順位を確実に向上させることができます。
コンテンツの情報を最新の状態で保つ
鮮度の高い最新の情報が盛り込まれたコンテンツは、どのサイトでも重要ですが、YMYL領域においては特に重要になります。
コンテンツを定期的に更新し、実際の検索結果画面に表示されるページの日付を確認するようにしてください。
2011年にGoogleは、フレッシュネスアルゴリズムのアップデートをリリースしました。
アップデートの特徴としては下記になります。
- ページをよりクロールするように変更
- 定期的に更新する必要がある情報かどうか、トピックテーマにより分類
ほとんどのYMYLサイトは、フレッシュネスアルゴリズムの影響を受けるといわれており、Googleはユーザーが常に正確な情報にアクセスできるように、情報を常に最新の状態に保つようにしています。
トピックのテーマにより、更新頻度は異なると思いますが、リマインダーなどのツールを上手く活用して、コンテンツの定期的なアップデートを行いましょう。
ユーザーの検索意図を満たす
検索品質評価ガイドラインでは、Needs Met(ニーズメット)という単語が度々登場します。
直訳すると「ニーズに応じる、ニーズを満たす」という意味で、Googleは常にコンテンツがユーザーのニーズを満たす=検索意図を満たす必要があると言及しています。
コンテンツを公開する前に下記の条件をクリアしているかどうか、チェックすることをおすすめします。
- コンテンツは検索クエリに対して明確な答えを提供しているか
- コンテンツは関連する情報も幅広く提供しているか
YMYLコンテンツを上位表示させたい場合、優先すべきは検索エンジンではなく、ユーザーの検索意図を満たすことに注力しましょう。
過度な広告は控える
YMYL領域は収益性が高い領域なので、過度なマネタイズをしがちですが、過剰な広告掲載は控えるのをおすすめします。
ページ内の広告掲載数が多いと、ユーザーのページ閲覧性を邪魔してしまう要因となり、Googleからページの品質が低いと判断されてしまいます。
ここで注意したいのは、Googleは広告やアフィリエイトリンクを真っ向から反対しているわけではありません。
サイトを継続的に運営するには収益源が必要であることはGoogleは理解しており、事実としてGoogleは広告企業なので、広告を掲載することはGoogleにとっても良いことです。
しかし、YMYLコンテンツはあくまでユーザーが最優先事項であり、ユーザーの閲覧性に悪影響が出るレベルの過剰な広告掲載をGoogleは推奨していません。
サイトの過剰な収益化は控えるようにしましょう。
サイトのE-E-A-Tを高める
既に説明したとおり、E-E-A-TはYMYLコンテンツを上位表示させるための重要な要素になります。
E-E-A-Tを高めることにより、サイト全体における専門性、権威性、信頼性があるとGoogleに認識され、ユーザーに高い価値を提供するサイトとして評価されます。
サイトのE-E-A-Tを高める方法としては下記のようになります。
- コンテンツ作成前の徹底的な調査
- オリジナルコンテンツ
- 外部リンクや出典を含める
- 実際の経験と知識を含めたコンテンツを作成する
- 専門家に監修を依頼する
- 継続的なコンテンツの更新
E-E-A-Tを高めることは、YMYLコンテンツを上位表示させる最も効果のある取り組みだと言っても過言ではありません。
E-E-A-Tの概要や高めるための対策方法について知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
YMYLに関するよくある質問
YMYLとは?
YMYLとは、Googleが使用する用語で、人の生活に大きな影響を及ぼす可能性のあるサイト、ページコンテンツを指し、主に人の健康やお金に関する情報を提供するサイトが含まれます。
GoogleはYMYL領域のサイトに対して厳しいガイドラインを設けており、他の種類の情報を扱うサイトよりも高い基準が設けられています。
検索結果で上位に表示されるために、YMYL領域のサイトは正確で信頼できる情報を提供する必要があります。
YMYLの例は?
- 災害時の避難経路に関するページ
- 救急科に行くべきかどうかの情報を提供するページ
- 人種やコミュニティに関するページ
- 現在進行系の暴力に関するニュース
- 処方薬の情報を提供するページ
YMYLとE-E-A-Tの関係は?
E-A-Tとは、経験(Experience)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)の頭文字をとったものです。
Googleが公表している検索品質評価ガイドラインで、Webサイトの全体的なコンテンツの品質を図る評価指針として公表されています。
E-E-A-Tは、人の健康、財産、安全に影響を与える可能性のあるアドバイスや情報を提供するYMYL領域のサイトでは特に重要な要素です。
まとめ
Googleは、2022年7月にYMYLに関する情報を更新しました。
YMYLコンテンツに含まれるテーマとして、以前は5種類のテーマで分類されていましたが、今回の更新で「人々に害を与える可能性のあるトピック=YMYLに含まれる」という幅広い表現に変更されています。
YMYLコンテンツを上位表示させるのは、通常のコンテンツと比べると難易度が遥かに高まります。
YMYLコンテンツの評価を高める最善の方法としては、検索品質評価ガイドラインから、Googleが目指している「検索エンジンのあるべき姿」を読み解くのが必要になりますので、一読しておくことをおすすめします。
最後にこの記事が参考になった、あるいはご質問などがある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください。
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