SEO対策会社へ依頼する前に自社で実施すべき10の対策
この記事で分かること
- 独学でSEOを学べるのか?
- 自社で最低限やるべきSEO対策
SEO対策は、サイトへのアクセス数を増やすのに素晴らしい方法であり、Google検索を利用して新しい顧客を獲得する必要がある事業にとって、不可欠なマーケティング戦略です。
しかし、残念ながら多くのマーケティングの専門家や担当者などは、SEOは高コストかつ複雑であり、SEO対策会社を雇う必要があると言及するケースが大半です。
実際のところ、外部業者に依頼しなくても、自社のサイトへのSEO対策は可能です。
この記事では、検索順位を向上させるために自社で実施できる10の対策をご紹介します。
まずSEOを独学で学ぶことは可能なのか
結論、SEOの基本的な対策は、予備知識のない人でも独学で身につけることが可能です。
適切なキーワードの調査、メタディスクリプションの設定、被リンクの獲得など、SEOの基本は初心者でも実施することが可能です。
重要なのは、ターゲットとなるユーザーのことを明確に理解し、彼らに質の高いコンテンツを提供することです。
SEO対策会社へ依頼する前に自社で実施すべき10の対策
1.サイトのSEO監査を実施する
SEO対策を始める前に、サイトの現状とパフォーマンスを評価するための徹底的なSEO監査を実施することが不可欠です。
SEO監査によって、サイト上の検索エンジンでの成果を妨げている可能性のある、ページ上、技術上、コンテンツ関連の問題を発見することができます。
SEO監査を実行できるツールとしては、Ahrefs、Semrush、Ubersuggestなどが候補になります。
ツールにコストを掛けたくない方には、Ubersuggestが第一候補になると思いますが、個人的にはAhrefsやSemrushのほうが費用は高めですが、より詳細なデータを提供してくれます。
SEO監査ツール使用することにより、下記のようなデータを得ることができます。
- 古いコンテンツをどのようにリライトするかのヒント
- 現状のサイトのSEOに関するエラー項目
- 文章量、キーワード出現率など、公開済みコンテンツへの改善点
- PCやモバイルデバイスでのサイト表示速度
- 被リンクされていない言及(サイテーション)
- 被リンクされているドメイン参照数
- メタタグの問題点
- ページ上の見出しの数と最適化案
- リンク切れのページ(404エラー)
- 内部リンクの状態
2.技術的な問題に対応する
SEO監査で技術的な問題を特定したら、次のステップではそれを修正することになります。
このプロセスは、サイトに新しいコンテンツを追加する前に対応しておくと良いでしょう。
そうすることで、検索エンジンでのインデックス作成を妨げたり、コンテンツの表示速度が低いといった、コンテンツ評価を落とすような要因を排除しておくことができるからです。
SEOにおける一般的な技術的な問題として、代表的なものは下記になります。
- 重複したコンテンツ
- モバイルデバイス最適化の不備
- ナビゲーションやユーザーエクスペリエンスが悪い
- 画像の代替テキスト(alt属性)がない
- XMLサイトマップの不備
- SSL証明書の不備
- 不適切なURLリダイレクト
- ページの読み込み速度が遅い
これらの問題の多くは、コンテンツに修正を加えるか、SEO監査で得られた指示に従うことで、自分自身で解決することができます。
しかし、問題の内容によっては、より複雑な技術的問題を解決するために、エンジニアやサイト開発者の助けを必要とする場合もあります。
3.Googleアナリティクスを導入する
Googleアナリティクスは、サイトのトラフィック(流入数)を追跡し、アクセスしたユーザーがどこから来ているか、どのキーワードがサイトへのトラフィックを最も発生させているかを確認することができます。
Googleアナリティクスは、初心者の方には少し敷居が高いかもしれませんが、一度使いこなせば、検索エンジンのランキングを上げるためにサイトを最適化するのに役立つ強力なツールです。
Googleアナリティクスの導入と設定は、無料で簡単に行えます。
Googleアナリティクスを導入した後、最低でも数週間は運用し、データを蓄積しておく必要があります。
その後、様々な流入元(オーガニック検索、ソーシャルメディアなど)を通じて、どれだけの人がサイトにアクセスしたかを把握することができるようになります。
最終的には、重要な指標を監視するための個別のダッシュボードを作成し、サイト上のコンバージョン(お問い合わせの数や資料DL数)などを追跡することができます。
Googleアナリティクスを有効にすることで、サイトの現在の状態を観察し、時間の経過とともに変化する各指標を追跡することができます。
これは、SEO対策の取り組み成果を確認する最も効果的な方法です。
4.Googleサーチコンソールを導入する
Googleサーチコンソールは、Googleアナリティクスと同様に、Googleが提供する無料のツールで、検索結果におけるサイトのパフォーマンスに関する情報を提供してくれます。
Googleサーチコンソールは、検索エンジン上のデータに特化しているという特徴があり、自社のサイトが順位付けされたキーワードや平均検索順位、ページのクリック率(CTR)など、より詳細な情報を提供します。
そのため、自社でSEO対策を実施するのであれば、Googleサーチコンソールを使用して、どのキーワードで最も検索順位が高く、どのキーワードの改善が必要かを必ず確認する必要があります。
また、Googleサーチコンソールでは、技術的な問題やユーザーエクスペリエンス(UX)の問題を発見するための補助的なサイト診断ツールも提供しています。
サイト監査ツールと合わせて利用することで、より効果的なSEO対策をサポートしてくれます。
5.SEOにおけるサイトのベースラインを設定する
SEO対策に着手する前に、分析結果について十分に把握しておくことが重要です。これにより、サイトのパフォーマンスや、SEO対策がうまくいったかどうかを確認することができます。
何の知識もないままSEOに着手するのではなく、Googleアナリティクスを使ってサイトの現状を把握し、望んでいる結果を得るための目標を設定するために、ベースラインを設定、確認しておきましょう。
現在の月間オーガニックユーザー数をメモしたり、Googleアナリティクスを活用したりと、ベースラインをどのように設定するかは自由ですが、現在のオーガニックトラフィックを把握しておくことが非常に重要です。
また、最初にSEO対策を開始した時期のデータは必ず記録しておきましょう。
GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールは、どちらも様々な形式のレポートをダウンロードして記録に残すことができるオプションが用意されています。
これらのレポートを参照することで、SEOの進捗状況を評価することができます。
また、GRCやNobilistaなどの計測ツールを利用して、キーワードの検索順位を把握することも可能です。
6.適切なキーワードを選定する
このステップでは、現在のサイトにおける検索エンジン上で順位付けされているいくつかのキーワードを把握する必要があります。
6位以下のキーワードは、優先的に改善すべきキーワードであるため、リストを作成しておきましょう。
Googleサーチコンソールは、まだ活用されていない可能性のあるキーワードについてのヒントは与えてはくれません。
したがって、他のキーワード調査ツールを利用して、新しい対策キーワードの候補を見つける必要があります。
これらのキーワードは、自身の事業に関連するようなサービス、製品、情報に関連するキーワードである必要があります。
キーワード調査ツールは、自社のサイトに関連する新たなキーワードを発見するのに役立ちます。
ベースとなる対策キーワードから調査を始めて、補助的なキーワードを抽出したり、競合他社が順位付けしている主要なキーワードを特定したりすることができます。
キーワードを特定したら、そのキーワードを使用して新たなページや記事を作成しましょう。
コンテンツを作成する際は、類似のキーワードをグループ化し、それぞれの新しい記事がそれらの関連キーワードで最適化されていることを必ず確認しましょう(例:「Webマーケティング 戦略」と「Webマーケティング 種類」は1つの記事としてまとめる等)。
ニッチなキーワード(例:「SNS マーケティング 企業」)の場合は無理にグルーピングせず、1ページ1キーワードでページや記事を作成しましょう。
7.コンテンツを最適化する
対策キーワードが決まったら、読者とキーワードの両方を意識したコンテンツ=検索エンジンに最適化されたコンテンツを作ります。
コンテンツを最適化する際は、適切なツールを活用することで、検索エンジン上でコンテンツどれだけ最適化されているかを分かりやすい指標(コンテンツスコアなど)で確認することができます。
SEARCH WRITEやMIERUCAなどの各種コンテンツ最適化ツールは、H1やH2の見出しの使い方、関連キーワード、内部リンク、その他のページ上の構成要素も提案してくれます。
8.被リンクの分析を実施する
SEO対策には、自社のサイトに接続されている被リンクの質と量が非常に重要です。
被リンクとは、基本的にあなたのページに信頼性があり、権威性があり、役立つという外部サイトからの信頼投票のようなものと考えてください。
自身でサイトのSEOを改善したい場合は、現在の被リンク獲得状況を調査します。
AhrefsやSemrushなどのサービスを活用することで、被リンクの分析を行うことができます。
SEOの経験があまりない場合、質の高い被リンクは少ないと思われますが、それは普通のことなので今の段階ではそこまで気にする必要はありません。
今後は、データに基づいた被リンク構築のアプローチを取ることが必要になっていきます。
競合サイトの被リンク獲得状況を分析することで、被リンク営業先のリストを作成することができます。
さらに、同様に他のサイトにアプローチして、自社のサイトへの被リンクが付いたブログ記事やゲスト記事を掲載してもらう機会を得ることも可能です。
被リンクを獲得する適切な方法は、コンテンツマーケティングや上記のような手動のアプローチを実施することです。
被リンクを購入したりすると、Googleからペナルティを受けたり、スパマーの訪問を招いたりする大きなリスクがあります。
強力なドメインパワーを持つサイトからの被リンクや、自社のサイトと関連性のある被リンクの獲得に集中しましょう。
9.ページのタイトルタグや見出しタグを最適化する
SEOにおいて、自社でできる最も簡単な作業の1つは、タイトルタグと見出しを最適化することです。
この作業は、各ページで狙っている対策キーワードを意識すれば、簡単にできます。
タイトルタグは、検索エンジンの検索結果に表示されるもので、検索結果の向上とクリックの獲得に欠かせないものです。
各ページのタイトルは、そのページが何であるかを正確に説明し、主要なキーワードを組み込み、クリックを促すような内容にしましょう。
また、検索結果で正確に表示されるよう、全角換算でおおよそ26~35文字以下にするのを推奨します。
H1見出しは、ページ上でユーザーに表示されるタイトルです。タイトルタグと全く同じ内容である必要はありませんが、メインキーワードまたは関連するキーワードが含まれている必要があります。
すべてのページには、H1見出しを1つだけ付けるようにしましょう。
その他の見出し(H2、H3など)は、ページや記事全体の内容をセクションごとに分類するために利用されます。
キーワードを含める補助的な機会ですが、ユーザーから見て不自然な印象を受けないように構成する必要があります。
10.より多くの被リンクを獲得する
被リンク獲得は、SEO戦略全体に組み込んで、サイトの影響力や信頼性を徐々に高めていく必要があります。
前述したとおり、被リンクは自然に形成されるものもありますが、自らアプローチを行い被リンクを獲得する機会を得ることが必要になると思います。
ここでは、参考となる被リンク獲得方法をいくつか紹介します。
- 競合サイトの被リンクを確認し、自身も被リンクしてもらえる可能性のあるサイトを見つける。
- 他のサイトが被リンクしたいと思うような、魅力的で「被リンクする価値のある」コンテンツを公開する。
- サイト監査により、リンク切れや「リンクされていない言及」を見つけ、被リンクの獲得機会を見つける。
確実に被リンクを獲得することは難しいかもしれませんが、検索エンジンがサイトの価値を評価する際、サイトの被リンクに対して非常に気を配るため、被リンク獲得は現在でも時間をかける価値のあるものになります。
まとめ
サイトを検索順位を上げるために、SEOの対策会社や専門家を雇うことは必須ではありません。
実際、サイトの最適化とパフォーマンスを向上させるために利用できるアプローチは数多くあります。
必要なのは、継続的な努力とSEOの基本を理解する意欲だけです。
重要なのは、分析によってサイトの現在の状況知ることができます。徹底的なSEO監査により、技術的なエラーを発見し、すぐに対処することができます。
SEO戦略を立てる際には、キーワードの調査を行い、関連するコンテンツを作成することが不可欠です。
SEO対策を外注する前に、まずは自社で実施可能な範囲でSEO対策を実行してみましょう。
最後にこの記事が参考になった、あるいはご質問などがある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください。
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