SEO対策で効果が出るまでの期間は?施策の流れと改善方法も解説

この記事で分かること

  • SEOで効果が出るまでの平均期間
  • 一般的な施策全体の流れ(プロセス)
  • SEO対策が機能しているか確認する方法
目次

SEOの効果が出るまでの期間とプロセスの改善方法について

SEO対策は成果が出るまで数ヶ月、場合によっては数年かかると言われているのが一般的です。

海外のSEOツール開発会社であるMorningscoreが、75人のSEO専門家を対象に行なったアンケート結果によると、8割以上の人が「6ヶ月~2年以内」で満足のいくようなSEO効果が表れると回答しています。

出典:Morningscore

SEO対策の成功には、数多くの要因が絡んできますが、ページのインデックスと順位付けまでのスピードを可能な限り改善することは可能です。

実際のところ、SEO対策で成果が出るまでの明確な期間は存在しませんが、この記事ではSEO対策の効果が出るまでの期間に影響する要因と、SEO対策の成功率を可能な限り改善する方法を解説していきます。

結論:SEO対策の効果が出るまでの期間は場合によります

SEO対策を開始し、それらが機能し始めるまでにかかる時間は、サイトの公開期間、サイト内のコンテンツ量、被リンクの数など、様々な要因によって変化します。

例えば、同じ業界と市場にサービスを提供する、同じドメイン年齢がある2つのサイトがある場合、これらのサイトが同じような推移で検索順位が上がるという保証はありません。

つまり、検索エンジンはサイトを全体的に評価して、インデックスや検索順位の決定を行います。

インデックスの速度や検索順位に影響を与える要因は下記になります。

競合の強さ

日々新しいビジネスが参入して競争環境は変化しており、これはサイト運営にも同様のことがいえます。

ターゲットの市場に参入する際、検索順位で上位表示ができるかどうか、競合サイトの強さを考慮する必要があります。

また、無事に上位表示を行えたあと、検索順位を維持できるかどうかも競合サイトの強さに左右されるので、継続的なSEO対策が必要になります。

被リンクの獲得状況

被リンクは、SEOの重要なランキング要因の1つです。

外部のサイトからリンクをもらうことで、検索エンジンで上位に表示される可能性を高めることができ、被リンクに関しては、質、量、関連性が重要になります。

高品質な被リンクを多く獲得している場合、サイトが上位表示される速度が高まります。

コンテンツの質と量

サイト内のコンテンツの質と量は、検索エンジンでの上位表示に大きく影響し、読者にとって有益で最適化されたコンテンツであれば、Googleはコンテンツおよびサイト全体を高く評価してくれます。

既に高品質なコンテンツを展開しているサイトに対して、正しいSEO対策を行うことができれば、比較的早いSEO効果(検索順位とトラフィック)が見込めます。

ドメイン年齢

ドメインの年齢(ドメインの運用期間)は、SEOの検索順位に大きな役割を果たします。

ドメイン年齢が高いサイトは、権威性と被リンクを構築し、多くのコンテンツを投稿するなど、ドメイン年齢が若いサイトと比べて、サイト運営に多くの時間を費やした可能性が高いです。

これらの要素は、検索エンジンに「このドメイン(サイト)は信頼性が高い」という1つのシグナルとなります。

そのためサイトの運用期間によって、SEO効果が出るまでの早さに影響を与える場合があります。

ローカルSEO

ローカルSEO(MEO対策)を行うことで、より特定の市場をターゲットにすることができ、その結果、競合を減らすことができます。

この優位性により、全国的なキーワードで競争を試みるよりも、上位に順位付けされる可能性を高めることが可能です。

自身の事業がローカルビジネスの場合、ターゲットとしているキーワードの地域性が高い場合、クロール、インデックス登録、順位付けをより迅速に行うことができます。

サイトの表示速度

もはや説明不要だとは思いますが、サイトの表示速度はユーザーの満足度だけでなく、検索順位にも影響します。

サイトの表示速度が遅い場合、ユーザーの離脱率が上がり、サイト評価に悪影響を与えます。

モバイル ページ速度に関する業界の新しいベンチマーク – Think With Google

サイトの表示速度を最適化すると、Googleによるサイトのクローラビリティとインデックスの登録の面において良い効果があります。

表示速度を調べるには、こちらもGoogleから無料で提供されている「PageSpeed Insights」を使用しましょう。

ページの表示速度に対する代表的な施策は下記のようなものになります。

  • 画像の最適化
  • HTML/CSS/JSファイルの最適化
  • キャッシュやプリロードの採用

一般的なSEO対策の流れ

ここまで説明してきたとおり、SEOの成功には様々な変数があり、効果が出る明確な期間は断言できませんが、一般的なSEO対策全体の流れと、期待できる効果を時系列で解説していきます。

1ヶ月目

SEO対策の第1段階は、既存のサイトの監査(既にサイトがある場合)、キーワード調査、施策スケジュールの作成です。

この間に、既存のサイトに対する問題を抽出しSEO対策を行うか、新しいサイトを作成するかをまず検討する必要があり、この段階で内部SEO対策を実施する場合もあります。

また、キーワード調査はコンテンツSEO戦略の最も重要な過程であるため、1ヶ月目はキーワードの抽出、分析、選定に時間を掛けるケースが大半になります。

2ヶ月目

2ヶ月目は、監査中に発見された技術的な問題や、ページ上のSEOの問題(内部対策)への取り組みを開始します。

新しくサイトを作成する場合、サイト設計、URL構造、デザイン、開発のフェーズになります。

サイトの全面的な見直しや再設計が必要な場合、SEOの結果が表示されるのは、プロジェクト完了後、新しいサイトが公開される数ヵ月後となります。

3ヶ月目

現在の対策プランに見直しや再設計を必要としない場合、ページ上の対策の実施には約3ヶ月程度かかると予想されます。

ページ上のSEOには、内部対策、コンテンツSEO、ローカルSEOなどが含まれ、特にコンテンツSEOにより、既存のコンテンツの最適化や、新しいコンテンツを作成することができると思います。

この段階で、検索順位が上昇し始める可能性があります。

4ヶ月目

SEOを実施して4ヶ月目には、技術的な最適化によるトラフィックの改善、コンテンツ作成によるコンバージョン率の向上、ローカルSEO(該当する場合)と被リンク獲得による検索順位の向上が見られるようになるはずです。

取り組んでいる市場、キーワードにもよりますが、このフェーズで検索順位とトラフィックに良い傾向が出ていない場合、以前までの取り組みに何か問題があった可能性が高くなります。

このフェーズで得られた効果(検索順位とトラフィック)を収益化につなげたい場合は、この段階でコンバージョン率のさらなる向上に取り組む必要があり、必ず次月もSEO対策を継続するようにしてください。

5ヶ月目

5ヶ月目には、さらなる高い目標を目指すため、今後数ヶ月間のSEO目標を明確にする必要があります。

これは、以前行ったサイト監査、キーワード調査、競合分析のデータに基づいて新たな目標を作成します。

サイトの認知度を高めるために、ソーシャルメディアを組み込むことも検討し、継続的なコンテンツの作成と被リンクの獲得により、サイトのトラフィックとパフォーマンスにさらなる良い影響を与えることができます。

6ヶ月目

SEO対策を6ヶ月間続けると、サイト全体のパフォーマンスと、どのようなコンテンツがユーザーの興味を最も引くかを実際の分析データから考察できるようになります。

このフェーズで取り組む戦略としては、主に新しいコンテンツの作成と既存コンテンツの定期的な更新、コンテンツの宣伝、およびサイトでのコンバージョン率向上などの継続的な改善が含まれます。

1年目

1年目は、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのかを検証し、Webサイトを更に改善していくための方向性を見直す絶好の機会となります。

SEO監査ツールを使って、定期的なメンテナンスの一環として、修正する必要のある技術的な問題や、ページ上の問題(主にコンテンツ)を見つけることができます。

また、この時点で、キーワードの調査結果に基づいて、未開拓の新しいコンテンツを作成するとよいでしょう。

2年目

2年目には、前年比の検索順位やトラフィックの傾向を比較することで、サイト改善の進捗率を確認できます。

これまでの分析データを用いることで、確度の高い戦略を立てることができるはずです。

継続的なサイト内部、外部の状況調査により、競合とのSEO戦略のギャップを発見し、自社のSEO戦略を改善することができます。

時系列での解説は以上になります。

筆者の経験上、大半のクライアントは、SEO対策が「機能しているかどうか」を約3~6か月で確認する傾向がありますが、最初の時期は徐々に検索順位やトラフィックが改善される流れが多くのケースを占めるので、初期の結果で判断するのは早計といえます。

アルゴリズムアップデートなどの、強制的な外部要因を除き、一度上昇したトラフィックが減少傾向にある場合のみ、SEO対策の見直しが必要だと考えています。

SEO対策が機能しているか確認する方法

多くの人は、「検索順位」がSEOの成功の主要な指標であると信じていますが、実際にはキーワードの順位はSEOの成功を示す1つの指標に過ぎません。

本当に重要なのは、あなたのサイトがどれだけのトラフィックを生み出し、このトラフィックからどれだけの新しいお問い合わせなどのコンバージョンを獲得しているかということです。

これを念頭に置いて、SEO対策が機能しているか確認する上での指標を紹介していきます。

検索順位

検索順位は、ターゲットキーワードに対する検索エンジン内での視認性や位置付けを指します。

検索エンジンの上位3位以内にランクインすることは、キーワードのトラフィックシェアを獲得するための最良の方法ですが、検索順位はサイトがどれだけのトラフィックを獲得しているかを示すものではありません。

検索順位の推移だけを見て、SEO対策がうまく進んでいると判断するのは危険です。

オーガニックトラフィック

SEOに関しては、オーガニックトラフィックの獲得が成功の鍵で、一番重要な指標になります。

GoogleアナリティクスGoogleサーチコンソールなどのツールを使うと、サイトに入ってくるオーガニックトラフィックの量、検索キーワードを期間別に把握することが可能です。

さらに、Googleサーチコンソールでは、サイトのインデックス、クリック率、順位付けされているキーワード、上位ページなど、SEO対策をする上で重要な情報を提供しています。

インデックス

オーガニック検索で上位に表示されるには、Googleからサイトをクロールさせ、インデックス登録をしてもらう必要があります。

Googleサーチコンソールでは

  • GoogleにクロールされたURLの数
  • インデックスされているURLの数

上記データに関するレポートが提供されています。

この2つの数値に差異がある場合、ページの一部がインデックスされていないことを意味し、さらなるサイトの最適化が必要な場合があります。

コンバージョン率

コンバージョン率とは、オーガニック検索などのサイト流入数に対して、どのくらいの割合でコンバージョンが達成されたかを示す指標です。

コンバージョン率が高いということは、作成したコンテンツの質や、ユーザーの導線設計がうまくいっていることを意味します。

Googleアナリティクスでは、ユーザーからのコンバージョンを追跡するために、サイト上の特定のアクションに「タグ」を付けることができます。

ユーザーがお問い合わせを送信したり、ECサイトで商品をカートに入れたりするたびに、「コンバージョン完了」と認識し、成果目標を正確に測定することが可能になります。

Googleアナリティクスでのコンバージョン設定に関しては、下記の記事が参考になります。

GA4を対象とした記事となっており、著者もGA4を導入する際に大変参考になりました。

被リンクデータ

AhrefsSEMrushなどのツールは、被リンクレポートを提供し、どれだけドメインがあなたのサイトを被リンクしているかを確認することができます。

時間の経過とともに、サイトはより価値のある被リンクを獲得することができ、この数はドメインオーソリティが高まるにつれて増え続けます。

これは、SEO対策(特に外部対策)がうまくいっていることを示している可能性があります。

SEO対策のスピードアップを図るには?

SEOを加速させる最善の方法は、すべてのステップで正しく施策を実施することです。

SEO対策に誤りがあると、Googleがあなたのサイトをクロール、インデックス、順位付けすることができなくなってしまいます。

ここからは、SEOを正しく行うための基本ポイントをいくつか紹介します。

XMLサイトマップを作成する

XMLサイトマップとは、サイト上のページや動画などの情報や、各ファイルの関連性を伝えるファイルのことです。

作成したサイトマップをGoogleサーチコンソールで送信すると、Googleがサイトをクロールしやすくなります。

これは、サイトのページ設計(階層)を確立した後に最初やるべきことです。

参考:サイトマップの作成と送信 – Google検索セントラル

コンテンツを最適化する

既存のコンテンツも新しいコンテンツも、すべてSEOに配慮したものにする必要があります。

これには、最適化されたタイトルタグ、URL、メタディスクリプション、見出しタグ、画像、およびページコンテンツが含まれます。

これらに加えて、様々なSEO外部ツールを使うことにより、コンテンツの長さ、キーワードの密度、内部リンク、さらにはページ速度などを検索エンジンに対し最適化することが可能です。

被リンクを獲得する

被リンクは、サイトの権威性を高め、より多くのトラフィックをサイトに誘導することができます。

  • 被リンク営業メール
  • コンテンツマーケティング
  • ブログの導入
  • ゲスト投稿
  • 一次情報の作成
  • ツールの提供
  • 広告の実施
  • リンク切れの修正

これらは一般的に、被リンクを獲得する手法として、様々なサイトが行っている方法になります。

被リンク獲得をSEOプロセスの一部にすることで、より長期的な成果を得ることができます。

コンテンツを常に最新の状態に保つ

SEOは、既存のコンテンツを最適化することだけが目的ではありません。定期的に新しいコンテンツを作成し、サイトの鮮度と関連性を維持することも必要です。

これらは、新しいキーワードの発掘、コンテンツの多様化、検索エンジンで上位表示されるための動画の活用などが含まれます。

検索エンジンは、サイトがアクティブで、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成していることを確認したいと考えているため、サイトやコンテンツの鮮度は重要になります。

MEO対策・ローカルSEOの最適化

MEO対策、ローカルSEOの最適化は、SEO評価を上げる施策の1つになります。

Googleビジネスプロフィールの運用、ローカルパック(マップパック)やナレッジパネルからのトラフィックは、サイトのブランディング構築、指名検索を増やすことにつながり、検索エンジンでの可視性を向上させることができます

GoogleビジネスプロフィールやローカルSEOについては、別の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

まとめ

SEO対策の効果は、すぐに出る場合もあれば、数日、数週間、数カ月、数年と広範囲に渡って根気よく続ける必要がある場合もあります。

SEO対策にかかる時間は、下記のような様々な要因が影響しています。

  • 競合の強さ
  • 被リンクの獲得状況
  • コンテンツの質と量
  • ドメイン年齢
  • ローカルSEO
  • サイトの表示速度

SEO対策を成功させるために、本記事で紹介した方法を実践してみてください。

最後にこの記事が参考になった、あるいはご質問などがある方は、ぜひコメント欄でお聞かせください。

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